榎本夏樹=夏
合田美桜=美
早坂あかり=あ
(望月蒼太=も 瀬戸口優=優 芹沢春樹=春)
夏:スイカってなんであんなに丸いんだろう・・・
うまく描けないよぉ~
美:なっちゃ~ん、手が止まってるよぉ~?
あ:そういえば、なんでかな?
箱に入れて育てると四角くなるみたいだけど
自然界ではどれも丸いよね。
やっぱり、地球が丸いから?う~ん。
美:あかりちゃん、返って来て~
【携帯のバイブ音】
夏:うぁ、また虎太郎からメール・・・
美:ふふ、兄弟仲がいいね~
夏:そんなんじゃないよ~
うちの学校の七不思議を
教えろってうるさくてさぁ~
夏休みにクラスの子達と集まって
肝試し?するらしいんだけど
その時に披露したいんだって。
あ:うわぁ~、楽しそ~!私も参加したいなぁ~
夏:どうする?混ざっちゃう?
美:でも、肝試しって事は夜にやるんだよね?
先生たちに見つかったら、
怒られちゃうんじゃないかな~
夏:大丈夫、大丈夫!古文の明智先生に頼み込んで
付き添ってもらう事にしたんだって。
美:明智先生かぁ~
夏:めんどくさがりそうなのに意外だよね~
折角だから、諸国百物語を読み聞かせてやる
とかって張り切ってるみたいだよ?
あ:百物語って怪談を百話語り終えると
妖が現れるって奴だよね~?
すご~い、本格的だぁ~
美:肝試しに七不思議、百物語…
想像しただけでも涼しくなるねぇ~
夏:あれ?美桜って怖い話ダメな人だっけ?
美:ん~、そんなに得意ではないけど平気だよ。
ただ、ちょっと気になる噂を聞いちゃって…
あ:もしかして、学園七不思議ぃ?
うちの学校にもあるの?
美:それがね、職員室の前に花瓶があるでしょ?
あそこに飾られている花が
いつもひとりでに替わってるんだって!
夏:それ、七不思議じゃなくて恋雪君だと思う。
園芸部で育てた花を活けてるんだって。
美:そうだったの?
あ:なんだぁ~。…う~ん。
美:あかりちゃん?難しい顔してどうかした?
あ:実は、私も気になってる事があって…
夏:え?何々?
あ:明智先生は古文の先生なのに
なんでいつも白衣なんだろう?
夏:うん!ある意味、七不思議だね!
あ:でしょでしょ?
そっかぁ、探せば意外とあるものなんだね~
美:うふふ。明日、春輝君達にも聞いてみない?
夏:それいい!優にメールしておくね!
【部屋の外から聞こえる男子の声】
(も:どうしよう手ぶらで来ちゃった)
(優:いや、手土産とかいらないから)
あ:あ、その必要ないかも。
あの声そうじゃない?
(春:もちたぁ~、そんなんで大丈夫かぁ~)
―ガラっ【美術室のドアが開く音】